【スタートアップ転職記#4】嫁ブロック、会社からの退職ブロックのリアル

私のスタートアップ転職記
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こんにちは!人生の旅人です。

私は、30代中盤で妻・子供もいる中で、地方の大企業→東京のスタートアップ→地方のスタートアップへの転職を経験。本業では、新卒から一貫して人事をしています。

前回の転職記では、私が転職時に遭遇したリアル・苦労したことをお話しました。(前回の記事はこちら

今回のテーマは、「嫁ブロック、会社からの退職ブロックのリアル」です。

悩める大企業社員
悩める大企業社員

転職しようとすると、今働いている家族・会社からはどう言われるか不安…

人生の旅人
人生の旅人

今回は、私自身の体験を赤裸々にお話しします。私は、特に家族の理解を得ることに苦労しました。

この記事でお伝えしたいこと
  • 転職時の嫁ブロックは、自分が想像した以上に大変だと思って、前々から丁寧に誠実にコミュニケーションしておくべき。
  • 自分自身や家族の親への説明は、真摯に覚悟を持って行うこと
  • 会社への退職の申し出、退職手続きは自分が思っているよりも時間がかかること

東京のスタートアップにフルリモート勤務という条件で内定

まず前提ですが、私の場合は、以下の条件で大企業からスタートアップへの転職が成功し、無事内定をもらいました。(とはいえ、約20社受けて、内定をもらったのは1社です。一社途中で辞退した企業もありますが、そのまま受け続けていても内定をもらえたかどうかは、もちろんわかりません)

<条件>

  • もともと住んでいる地方からは引っ越さず、フルリモート勤務
  • 数ヶ月に1回は、数日単位で東京のオフィスに出社(費用は会社持ち)
  • 年収は、約3分の2にダウン

家族への説明

妻への説明:「嫁ブロック」

内定が決まり、当然ながらまず妻に話しました。(ちなみに、このとき娘はまもなく2歳のタイミング)

もちろん、転職活動を始める時点で妻には相談していましたが、いざ内定が決まって「大企業の退職」が現実味を帯びてくると、世に言う「嫁ブロック」がありました。(ちなみに我が家は妻も働いており、私ほどではないにせよダブルインカムであることは前提としてお伝えしておきます)

実際に内定が決まったことを話し、「(大企業を)退職し、スタートアップに転職する」と伝えると、泣きながら言われたのは以下の言葉です。

  • 年収が下がるのはどうするのか、生活レベルを下げるのか
  • 娘はまだ1歳(まもなく2歳)。育児にはお金がかかるのにそれも考えたのか

想定内のことだったので、私からは、以下を伝えました。

  • 一緒に生活レベルを見直してほしいこと(現実的に計算し贅沢をやめるだけでなんとかなることは確認済みだった)
  • 収入を補うために、投資、副業を始めること
  • なにより、今の大企業で働いていても精神的に辛いこと

伝えた上でも言い争いになってしまったので、ついに自分自身聞かなければいいことを聞いてしまいました。

私:「俺が大企業の社員だから、結婚したわけじゃないでしょ!?」

妻:「…、それが全部じゃないけど、それもある…」

ショックでした。

もちろん、妻が取り乱すなかで思わず出た言葉で、それが妻の本心でないことは分かっていたし、一方で、「そうだろうなあ」と冷静に納得する自分もいました。

その後、妻は毎晩娘を泣かしつけた後に、一週間泣き続けました。(毎晩、言い争いです)

一週間後、内定を承諾するにも期限があることを伝えると、こう言いました。

妻:「わかった。私はもう何も言わない。」

妻とは長い付き合いです。納得はしていないけど、理解はしてくれたことはわかりました。

妻には心から感謝し、申し訳なさも感じましたが、次は自分自身の両親と妻の両親に伝えることにしまいた。

自分自身の両親に説明:「理解はできない」

もうこれは正直、伝えただけです。

反対はされませんでしたが、言われたのは、「理解はできない」という言葉でした。

これも自分自身、まあそうだよな、と思いました

両親の世代からすれば、大企業に入って無難に働き続ければ一生安泰。それを自分の息子が捨てるなんて、思ってもみなかったと思います。(今でも、「いつか理解できるように教えてね」と言われます。散々説明したのに…)

妻の両親に説明:お母さんは一言も発しない

ここが最大の関門でした。

そもそも妻の両親に説明する際に、妻からは

私からは説明できないから、一人で行ってきて。」

と言われ、心から「マジかよ…」と思いました。が、転職すると決めたのは自分。行くしかありません。

一人で妻の実家に行き、インターホンを鳴らし、リビングに通され、私は淡々と説明をしました。

幸いにもお父さんはしっかりと話を聞いてくれて、最後には「君のことは信頼しているから頑張ってね」と言ってくれました。(本当にありがたかった…)

一方、妻のお母さんは結局、顔をしかめたまま、一言も発しませんでした

妻のお母さんも本当はこう言いたかったのだと思います。

大企業の社員だから、娘と結婚を許したのに。」

会社への退職の申し出と退職手続き

退職の申し出

会社への申し出は正直、あまり苦労しませんでした

というのも、その時期、会社内、特に私が所属していた部署内に非常に疲弊感が漂っており、退職者が続出していたからです。

直属の上司や、周囲の多くからかけられた言葉は、

  • 「辞めたくもなるよねえ…」
  • 「またか。君も辞めちゃうの…」
  • 「よく決断したね…」

でした。

一方で、昔ながらの「大企業に就職したら勝ち組」という価値観を持っている人からは以下の言葉。

  • 「スタートアップに転職なんて信じられない」
  • 「家族がよく許したね」
  • (直接的に言われたわけじゃありませんが)「裏切り者」

こんな言葉もありながらも、本当にありがたかったのは、比較的若い、かつ本当にお世話になった管理職の方が手厚く引き止めてくれたことです。

わざわざ数回にわたって、一対一で話を聞いてくれたことに加え、「自分が調整するから」と言って、私の退職理由を聞いた上で、それが改善される可能性が比較的高い異動先の提案してくれました。

大企業で働いている人はわかると思いますが、こう言った提案は誰でもしてくれるわけではありません。

この方には、今でも、本当に感謝しており、一生の恩人です。

退職手続き

退職手続きは、会社によって千差万別だと思うので、詳細は割愛しますが、感じたことを2点だけお話しします。(なお、退職の申し出の期限については、「退職日のxx前(1カ月や2週間前など)までに、会社に申し出ること」と就業規則に定められている場合が多いので事前に確認しておきましょう)

1点目は、退職手続きは「わかりづらい、かつ結構大変」だということです。

特に退職金がどうなるかの計算方法や年金がどうなるかなど、お恥ずかしながら人事をやっている私ですらよくわからず…、勉強がてら色々調べながら手続きを進めたため時間がかかりました。(他の退職者にも聞きましたが、「よくわからない」という声が多く、私以上に時間がかかったようでした

実際に退職手続きを進める際には、自分が損をしないよう、慎重に進める必要があると思います。

2点目は、保険や貯蓄、福利厚生など自分の想像以上に大企業の制度に助けられていたということです。

当然、退職と合わせて解約や脱退しなければいけないことが沢山あり、一般的な保険等を比較してみるとやはり大企業独自のものは優れていることが多かったです。

ここでも、大企業で働いていたことで恵まれていたことを実感感謝しました。

まとめ

退職にあたって、家族や会社に伝える際にやってよかったことは、少なくとも、誠実に真摯に自分の思いを伝えることです。

ネットで探せば、いくらでも口先だけのテクニックは出てくると思いますが、嘘をついたり、虚勢を張ってしまうと、結果うまくいかないことが多いのではないかと思います。

また、大企業からの転職の際は特に、退職の申し出も、手続きも自分自身が思っているよりも時間がかかるケースが多いということは理解しておいた方がいいと思います。

今回は、私が体験した「嫁ブロック、会社からの退職ブロックのリアル」をお伝えしました。

次回は、「違うカルチャーに喜びを感じるも、フルリモート勤務に適応できずにうつ状態に」なってしまった体験をお話しします。

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