私は、30代中盤で妻・子供もいる中で、地方の大企業→東京のスタートアップ→地方のスタートアップへの転職を経験。本業では、新卒から一貫して人事をしています。
大企業からスタートアップへの転職を目指す人の中には、大企業で培ったスキルや経験を活かせると思っている方も多いでしょう。
その考え方は、正解でもあり不正解でもあります。それは、「使い方次第」だからです。
大企業での経験が逆に足かせとなり、転職後に苦労するケースも少なくありません。そんな状況で役立つのが「アンラーニング」という考え方です。
最近よく聞く「アンラーニング」ってなんだろう…。
本記事では、スタートアップ転職における、アンラーニングの重要性とその具体的な方法について、私自身の失敗談を交えながら解説します!
一般的なアンラーニングとは
アンラーニング(unlearning)とは、過去に学んだ知識や経験、固定観念を意識的に捨てるプロセスのことです。
一見、学びを否定するように聞こえるかもしれませんが、これは新しい環境や状況に適応するために不可欠なステップです。
なぜアンラーニングが必要?
アンラーニングが必要なのは、以下の理由からです。
- 過去の成功体験が妨げになる
過去に成功した方法が、必ずしも新しい環境で通用するとは限りません。 - 柔軟性を高める
固定観念を捨てることで、新しい視点やアプローチを受け入れやすくなります。
大企業出身者がスタートアップに転職する際は、特にアンラーニングが必要?
スタートアップと大企業では、仕事の進め方や文化、価値観が大きく異なります。そのため、大企業出身者がスタートアップに転職する際は、特にアンラーニングが重要です。
スタートアップと大企業の主な違い
大企業 | スタートアップ |
---|---|
明確な役割分担がある | 1人で複数の役割をこなす |
長期的な計画重視 | 短期的な成果を求める |
リソースが豊富 | 限られたリソースで最大の成果を出す |
合意形成を重視した意思決定 | スピード重視の意思決定 |
アンラーニングが求められる具体例
- 「専門職の壁」を越える
大企業では特定の職務範囲に限定されることが多いですが、スタートアップでは幅広い業務に柔軟に対応する必要があります。 - 「失敗を恐れる姿勢」を捨てる
スタートアップでは試行錯誤が日常。失敗を失敗ではなく「学び、成功への必要なステップ」と前向きに捉え、次に活かす姿勢が求められます。
私の失敗談
私自身、大企業からスタートアップに転職した際、アンラーニングを怠ったことで苦労した経験があります。
具体的な事例をご紹介すると…
- どんな仕事でも80点以上の感性が必要という思い込み
大企業では、完成度高く仕事をすることがが前提でした。しかし、スタートアップでは計画変更が日常茶飯事。仕事によって完成度を変えたりする、柔軟に対応する重要性に気づくまで時間がかかりました。 - 「承認プロセスの重視」が裏目に出た
大企業では、多くの承認プロセスを経て意思決定を行うのが当たり前でした。しかし、スタートアップではスピード感が求められ、これが逆にチームの足を引っ張る結果に。「承認プロセスを守る」ことはあくまで成功のための一手段でしかありません。
これらの失敗を経て、過去のやり方に固執しないことがどれほど重要かを痛感しました。
私にとってのアンラーニングとは?
アンラーニングとは、単に過去のやり方を捨てるだけでなく、新しい価値観やアプローチを積極的に受け入れることです。
以下の具体例を通じて、私がどのようにアンラーニングを実践してきたかをご紹介します。
スタートアップのスピード感を受け入れる
大企業の慎重なペースに慣れていた私にとって、スタートアップの迅速な意思決定は大きな衝撃でした。しかし、少しずつそのスピード感に順応し、状況に応じた判断ができるようになりました。
成果にフォーカスする習慣を身につける
大企業ではプロセスが重視されることが多かったですが、スタートアップでは結果がすべてです。目標を明確にし、短期間で成果を出すことを意識しました。
まずやってみる、学びを踏まえて改善する
大企業では慎重に進めることが重宝されましたが、スタートアップだと大事なのは「まずやってみる」ことです。
大企業にはすでに社内に学びがあり、それを元に施策を実施していきますが、スタートアップにはその学びの蓄積がありません。
よって、うまくいかないことも踏まえ、スピーディーに学びを蓄積してかつ改善していく必要があります。
まとめ
スタートアップへの転職を成功させるためには、過去の経験をリセットし、新しい環境に適応するアンラーニングが不可欠です。
特に大企業で長く働いてきた人ほど、アンラーニングを意識することで、スタートアップでの活躍が現実のものとなるでしょう。
私自身の失敗と経験を通じて得た教訓が、これからスタートアップに挑戦しようとする方々の参考になれば幸いです。
あなたもアンラーニングを実践し、新たなキャリアを築いていきましょう!
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